« Explorer Destroyer | メイン | タイフェスティバルに行ってきました。 »

あえてネット規制法案反対の言論に抵抗してみる

最近、ネット規制法案反対の記事をよく見かけるんですが、
ふと疑問に思ったのでいろいろソースをあたってみました。

とりあえず、法案のソースは、
犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案要
言っちゃ悪いが国の出す法案の文言としては最低レベルだと思う。かなり拙速に作った印象は否めない。
もうちょっとましな文章書けよ とおもうが、まあそれはよしとしよう。

http://pc7.2ch.net/test/read.cgi/yahoo/1142133504/l50
によると

その内容は...
・令状なしで日常的な盗聴・検閲を行うことが可能。
・犯罪に用いられた疑いのあるコンピュータに接続されたコンピュータを差し押えることが可能。そのコンピュータがネットに接続されていればすべてのネットに接続されたコンピュータが対象になる。
・「違法な」ファイル(ウィルス、ポルノ等)を持っているだけで罪に問える。Windows PCではウィルスに感染していることは珍しくないので、誰でも「犯罪者」に仕立て上げられる可能性がある。

この法案が成立すれば政府は意のままに盗聴・検閲を行い、意のままに人を「犯罪者」に仕立て上げ弾圧することが可能になります。
政府・与党は今月中に成立させようと躍起になっています。
PSE法も大変な状況ですが、人権擁護法反対派のみなさん、こちらの法案も阻止するために力を貸してください。
ここで通されてしまったら、もう反対運動を展開することすらできなくなります。
ご協力をお願いします。


だそうです。大事ですな(w

さて、本当にこんな法律が?ということで第1ソースである法案を改めて読んでみました。

・令状なしで日常的な盗聴・検閲を行うことが可能。

傍受、盗聴に関することは、
第二  刑事訴訟法の一部改正
二  記録命令付き差押え
にあるわけですが、
この条文は、
  1  裁判所は、必要があるときは、記録命令付き差押え(電磁的記録を保管する者その他電磁的記録を利用する権限を有する者に命じて必要な電磁的記録を記録媒体に記録させ、又は印刷させた上、当該記録媒体を差し押さえることをいう。以下同じ。)をすることができるものとすること。(第九十九条の二関係)
  2  検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、記録命令付き差押えをすることができるものとすること。(第二百十八条第一項関係)
  3  記録命令付き差押状及び記録命令付き差押許可状には、記録させ又は印刷させるべき電磁的記録及びこれを記録させ又は印刷させるべき者を記載しなければならないものとすること。(第百七条第一項、第二百十九条第一項関係)
  4  3のほか、記録命令付き差押えについて所要の規定の整備を行うものとすること。


読み方にもよるけど、検察/警察は裁判官に令状を請求させないと行けません。
裁判所については礼状の規定はありませんが、そもそも裁判所は犯罪の捜査を行うところではないので、犯罪の捜査においてそういう行動をとることはありません。

・犯罪に用いられた疑いのあるコンピュータに接続されたコンピュータを差し押えることが可能。そのコンピュータがネットに接続されていればすべてのネットに接続されたコンピュータが対象になる。
第二  刑事訴訟法の一部改正  一  差し押さえるべき電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体からの複写 に記載されている以下の条文が該当すると思われます。
  1  裁判所は、差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、当該電子計算機で処理すべき電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は他の記録媒体を差し押さえることができるものとすること。(第九十九条第二項関係)   2  検察官、検察事務官又は司法警察職員は、差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、1の処分をすることができるものとすること。(第二百十八条第二項関係)   3  1又は2の場合には、差押状又は差押許可状に、差し押さえるべき電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、その電磁的記録を複写すべきものの範囲を記載しなければならないものとすること。(第百七条第二項、第二百十九条第二項関係)
さっきも書いた通り、裁判所は裁判のための差し押さえ、押収は行うが、捜査のためにはおこなわない。 2項についてだが刑事訴訟法218条は検察/司法警察による差し押さえは令状が必要としてある。これは現行とかわらない。 条文素直によれば、PCだけじゃなくNASやサーバも押収しますよ、という当たり前のことを書いてるにすぎない。 ところにより、Internet上のストレージも関係するでしょう。でも犯罪の捜査に協力するのは国民として当たり前だと思うなぁ。
・「違法な」ファイル(ウィルス、ポルノ等)を持っているだけで罪に問える。Windows PCではウィルスに感染していることは珍しくないので、誰でも「犯罪者」に仕立て上げられる可能性がある。
ウイルスについては 第一  刑法の一部改正  八  不正指令電磁的記録作成等  九  不正指令電磁的記録取得等 不法ポルノ等については、  十  わいせつな電磁的記録に係る記録媒体等の頒布等 が該当する。 では、それぞれ検討してみましょう。
 八  不正指令電磁的記録作成等   1  人の電子計算機における実行の用に供する目的で、イ又はロに掲げる電磁的記録その他の記録を作成し、又は提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処するものとすること。(第百六十八条の二第一項関係)    イ  人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録    ロ  イに掲げるもののほか、イの不正な指令を記述した電磁的記録その他の記録   2  1イに掲げる電磁的記録を人の電子計算機における実行の用に供した者も、1と同様とすること。(第百六十八条の二第二項関係)   3  2の未遂は、罰するものとすること。(第百六十八条の二第三項関係)
ここで、不正指令電磁的記録というのは、ウイルスやスパイウェアをさします。 まあ、ウイルス作者やスパイウェア作者は万死に値するので、もうちょっと刑をあげてほしいところですが。 ここでの、イはウイルスプログラム、ロはそのソースコードと読み取って間違いないでしょう。 2項では他人のPCで実行させたものも同罪となります。問題は、Swenみたいなやつですね。 私は、AntiVirusソフトを入れないでPCを動作させるのは、未必の故意でパクられてもかまわないと思います。

とりあえず、Antinnyや山田の作者はすぐに死んでください。おまえらが日本の科学技術の未来の一部を閉じさせたということを忘れるな。

ただ、これ、自分がウイルスに感染していてもこの項目は該当しません。

 九  不正指令電磁的記録取得等  八1の目的で、八1イ又はロに掲げる電磁的記録その他の記録を取得し、又は保管した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処するものとすること。(第百六十八条の三関係)
これは、「目的で」と限定されています。この目的を検察が立証できない限り、犯罪者にはなりません。起訴される可能性はあるけどね。 まあ、AntiVirusを常に入れて最新版にしておくのは、国民の義務ですよ。

ついでに、

Windows PCではウィルスに感染していることは珍しくないので、誰でも「犯罪者」に仕立て上げられる可能性がある。

そんなOSは捨ててしまえ。

で、わいせつ物の方

 十  わいせつな電磁的記録に係る記録媒体等の頒布等
  1  わいせつな電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科するものとし、電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とすること。(第百七十五条第一項関係)
  2  有償で頒布する目的で、1の物を所持し、又は1の電磁的記録を保管した者も、1と同様とすること。(同条第二項関係)

頒布、公然陳列は罪。これは電磁的記録でなくてもいっしょです。
サーバに入れてもいいけど、公開したらだめってことですね。
自分で楽しむために収集するのは罪になりません。OK。

ただ、個人的見解としては、わいせつの定義は時代によって変遷する訳で、そこらへんもうちょっとゆるい判例が出てもかまわないと思う。

2項は頒布のための保存もだめ。
ぶっちゃけていうとP2Pのキャッシュが引っかかりますね。こまめに消しましょう(をい)
でも、これも「目的」を検察が立証できない限り、この罪状で犯罪者になることはありません。被告になることはあるかもしれないけどね。


日本的感覚だと、被告になっただけで「なんか悪いことをやった人」ってイメージがつきがちなのがもんだいだったりするわけですが、
そんなことはないので、後ろ暗くない人は堂々と生きてください。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www2.4bn.ne.jp/~ikeda/cgi-bin/blog/mt-tb.cgi/359

この一覧は、次のエントリーを参照しています: あえてネット規制法案反対の言論に抵抗してみる:

» 「原田ウイルス」作者逮捕! 送信元 Diet記録簿 with Cipher and etc. Reborn
あえてネット規制法案反対の言論に抵抗してみる (Diet記録簿 with Cipher and etc. Reborn) とりあえず、Antinnyや山田... [詳しくはこちら]

コメントを投稿

2010年02月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28            

アーカイブ

最近のコメント

マイクロアドBTパートナーでおこづかいゲット! Firefox3 Meter
Powered by
Movable Type 3.34